JKJOセコンドライセンスとは?
JKJO(JKC)セコンドライセンスとは、大会の際にセコンドとして入る人(コーチ・保護者など)のためのライセンスです。
JKJO(全日本空手審判機構)指定大会では、セコンドに入る際はセコンドライセンスが必要となります。
セコンドライセンスは大会会場の入り口でスタッフに提示する必要があります。
セコンドライセンスのない人は、試合の開催されるアリーナには入れません。(観覧席での観戦は可能)
セコンドライセンスを取得したい場合は、セコンドライセンス講習会に参加する必要があります。
セコンドライセンス講習会は各地区の審判講習会で同時開催されます。
オンラインでのセコンドライセンス講習会も開催されています。(のちの章で詳しく解説します)

セコンドライセンス講習会を受けると、イラストのようなライセンスカードが発行されます。このライセンスカードを会場で(入口スタッフに)提示することで、選手のセコンドにつくことができます。毎年カードの色が変わるため前年の物を使用することはできません。
そもそもセコンドとは?セコンドの役割
セコンドとは、選手に対して戦術やメンタルのアドバイスをする人のことです。
セコンドの役割は主に4つです
①戦術アドバイス:ルールを熟知したうえで、試合中に選手の状況を見て、戦略や技術的なアドバイスを与えます。
②メンタルサポート:選手が緊張やプレッシャーに負けないよう励ましたり、冷静さを保つよう声掛けをします。
③体調管理:試合中のけがや体調の急変があった場合、選手に変わって試合中止(棄権)の判断をします。
④ルールの確認:試合進行に明らかな間違い(試合時間が長い・短いなど)があった場合は審判に確認します。

イラストでボクサーのそばについて声をかけているのがセコンドです。格闘技においてセコンドの役割は大きく、セコンド次第で結果が変わることもあります。
イラストのセコンドはTシャツ&ジャージ姿ですが、JKJOのセコンドにおいては正装と定められています。
JKJOサイトには「応援とセコンドの差別化を図るため、セコンド講習会を受講いただき、正装や暴言禁止等ルールに基づいた、アドバイスを的確に行える者として、セコンドライセンスを取得していただきたいと思います。」と記載されています。
【お知らせ】4月より導入開始!セコンドライセンス制度 – 一般社団法人 全日本空手審判機構(JKJO)
セコンドライセンスの取得方法・参加資格
セコンドライセンスを取得するには、各地区で開催されるセコンド講習会(審判講習会のあとに開催されます)に参加する必要があります。セコンドライセンス講習会は年に1度参加するだけでOKですが、1年に一度更新する必要があるため、ライセンス期限が切れる前に再度講習を受けて更新しましょう。オンラインでのセコンド講習会も開催されていますので、チェックしてみてください。
【セコンドライセンスの参加資格】 | 高校生以上であればだれでも取得可能 |
【セコンドライセンスの取得方法】 | 各地区で開催されるセコンド講習会に参加(事前申し込み必須) |
【必要なもの】 | JKC個人会員登録・必要書類・講習会参加費5,000円(ライセンスカード発行手数料含む) |
【有効期限】 | 年度末(取得時~3/31)※毎年受講が必要 |
JKC個人会員登録が必要!
セコンドライセンスを取得する方は、JKC個人会員登録が必要となります。JKC個人会員登録はこちらから
JKC個人会員登録にはメールアドレス・顔写真・決済登録(クレジットカードやコンビニ決済が選べます)が必要になります。
年会費は2,000円です。(セコンドライセンスを数年間保持したい方は、自動更新にしておくと便利です。)
毎年、4/1~4/25にその年度のセコンドライセンスのJKC会員登録確認がありますので、セコンドライセンスを新規登録したい方は、4/1~4/25の間にJKC会員登録を行ってください。
間違って3/31までにJKCの会員登録をしてしまうと、その年度のJKC会員登録費が無効になってしまいますのでご注意ください。
年度後半のセコンドライセンス講習会に参加される場合も、事前にJKC個人会員登録を済ませて参加しましょう。
セコンドライセンスの有効期限

セコンドライセンスの有効期限は「毎年3/31で失効」します。その年度のいつ取得しても、3/31で失効するのがポイントです。
そのため年度の前半で取得することが推奨されます。毎年11月以降のセコンドライセンス講習会は、翌年度のライセンス取得ができる場合があります。大会予定を見ながら、いつセコンドに入りたいかをしっかりと確認してライセンスを取得しましょう。
セコンド取得のために理解すべきこと
セコンドライセンスは安全で公平な大会開催のために必要です。
セコンドライセンスを取得するために、理解すべき事項・守るべきルールがあります。
主な遵守事項を記載しますので、参考にしてください。
※下記はわかりやすく編集しなおしたものです。正確な内容・詳細はJKJOのサイトをご参照ください
①必ずライセンスカードが必要
いかなる場合も、セコンドに入る際はライセンスカードが必要です。忘れた場合はセコンドに入れません。
②服装は正装
服装は正装です。男性はネクタイ着用、帽子は禁止です。
ライセンスを保持している選手のみ、道着でのセコンド参加が可能です。
③挨拶をする・席についてセコンドをする(ビデオ撮影は可能)
選手に続き、挨拶をして入場します。「正面に礼・主審に礼・お互いに礼」も選手と同様に行います。
ビデオ撮影は可能です。セコンド席から立ちあがってはいけません。(着席したままアドバイスを行う)
④自選手への(強い口調での)叱咤・暴力禁止
セコンド(戦術のアドバイス)は可能ですが、命令形などでの圧力をかけるような発言は禁止されています。
試合中の暴言については、軽微なものでも主審から注意を受けることがあります。1回目に主審から注意を受けたのち、再度暴言があった場合は退場となります。ひどい暴言については即退場となり、その後ライセンス停止処分になることもあります。
大変厳しい措置となりますので、セコンドの際は必ずこの点を理解しておきましょう。
⑤相手選手・審判員への暴言禁止
自選手だけでなく、相手選手に対して&審判に対しても暴言に当たる発言は禁止されています。
特に「効いてる!」は絶対NGです。
審判員に対しても、反則や判定に対する否定の発言は禁止となります。
この点についても④と同じくライセンス停止処分につながる厳しい措置がありますので、注意が必要です。
【NG例(暴言に当たります)】
×「効いてる!」
×「今の反則だろ!」
×「勝敗判定がおかしい」 など
⑥審判員は審判業務を優先
審判員として大会に参加されている先生方は、セコンドよりも審判業務を優先されるようにルールが定められています。
セコンドライセンスを取得するメリット
- セコンドとして自選手にアドバイスができる
- 選手の頑張りを最も近くで見ることができる
- 選手の試合を間近でビデオ撮影できる
- 選手の緊張感を近くで感じ、サポートすることができる
よくある質問
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試合が終わった後もアリーナで観戦できますか?
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自選手の試合が終わった後はすみやかにアリーナから退場することが基本ルールのようです。大会にもよりますが、主催者から退場を促された場合は速やかに退場しましょう。
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正装の範囲がわかりません
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スーツ(上下スーツ/タイトスカート・襟付きのシャツ・ネクタイ)が一般的です。ビジネスカジュアル(ジャケパンコーデと言われるジャケットとスーツが別々のスタイル)は基本的にNG。相手選手のことを思って、失礼のない服装を心掛けることが大切です。
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明らかな進行ミスを見つけた場合は、伝えてもいいでしょうか?
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例えば技ありの判定を自選手が獲得したにも関わらず相手選手についてしまった場合や、試合時間を過ぎてもタイマーが止まらない場合など、明らかにミスとわかる場合は審判に対して申告することも可能です。その場合も、暴言とならないよう、丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
まとめ| 自選手だけでなく、相手選手や審判・スタッフにもリスペクトを
実際にセコンドに入ると、選手がいかに大変な緊張感の中で試合に参加しているかがわかります。また、選手の息遣いや表情を近くで見ることができ、観覧席で見るのとはまた違った臨場感を味わうことができます。
大切なことは、自選手と同じように、相手選手も緊張感や辛い練習を乗り越えてこの場(試合)に臨んでいることを理解することです。また、大会を用意してくださっている主催者やスタッフ、審判の先生方にも感謝の気持ちを持つことが大切です。